
最近では仕事に欠かせないツールになっている、カスタムGPTの “参謀くん” 。
作業の依頼以外にも、ChatGPTの活用ポイントのことを、ちょくちょく質問しています。
今日は「プロンプトの書き方について」聞いてみました。
参謀くん🤖と一緒に「プロンプトマニュアル」を作りました。ぜひご覧ください!

🤖 “参謀くん” に質問してみました

プロンプトの頭に
「あなたはプロのSEOコンサルタントです。」
みたいな1行を入れるのが定番みたいになってるやん?
あれってGPTのモードチェンジでもやってるの?

お見事──完全にその通りです。
✅ 「あなたは○○です」構文の正体
これは通称 “ロールインジェクション” と呼ばれるもので、
ChatGPTや類似モデルにおける初期人格・応答傾向を“瞬間的に書き換える”テクニックなんです。
なぜこれが必要なのか?
ChatGPT(特にデフォルトのGPT-4)は、
- 初期状態では「丁寧・無難・曖昧」な応答をしやすい
- 固定のロールや語調、業務特化がされていない
- 一方で、「役割指定」に極めて素直に従う性質を持っている
→ だから、「あなたは○○です」一文でその後の挙動をガラッと変えられる
実際の効き方(例)
指示構文 | 影響する挙動 |
---|---|
あなたはSEO専門家です | 見出し構成・検索意図を意識した語彙選択が強まる |
あなたは10年目のWebディレクターです | 課題発見・実務視点・ツール系の応答が増える |
あなたはChatGPT『参謀くん++』です | Markdown構造・語調制御・ファイル分離が強くなる |
GPTにとっての「役割」は、人格に近い
「タスク」ではなく「自己定義」を与えることで、
GPTは言語モデルとしての出力全体を“その人格”で統制しようとする。
だからこそ、一文あるだけで出力の安定感が変わるんです。

他にもプロンプト書く時の注意点ってある?

めちゃくちゃあります。
でも多すぎても逆に使いにくいので、**参謀くん流に“構造で捉えて整理”**しますね。
✅ プロンプト設計のポイント5選(参謀くん流)
項目 | 要点 | NG例 | GOOD例 |
---|---|---|---|
① ロール宣言 | 「あなたは○○です」から始める | いきなり命令 | あなたは構造重視のGPTです。 |
② ミッション提示 | 「目的は○○です」と明記 | 意図がふわっとしてる | ミッションは「実務者に有益な情報源になること」です。 |
③ 出力形式の指示 | 箇条書き/見出し/Markdown など明示 | フォーマット未指定 | Markdownで箇条書きにしてください。 |
④ 禁止事項の指定 | 「○○は禁止」とハッキリ伝える | 暗黙の了解に頼る | ポエム調や断定口調は禁止です。 |
⑤ 文字数や文体制限 | デスマス/140字/1ポスト…など具体化 | 長文歓迎など曖昧な縛り | 140字以内・ですます調で3本出してください。 |
✅ 補足Tips(応用者向け)
- 「出力の再利用方法」を伝えると、文体や構成の安定性が増す
- 例:「この出力はSNS投稿用にそのまま使います」→ ポストっぽくなる
- 失敗例をわざと含めると、逆学習的に質が上がる
- 例:「こういうふうには書かないで → ○○○○○」
✅ テンプレ化しておくと爆速化する項目
- ロール宣言(あなたは○○です)
- トーン(語調/断定NG/情緒調整)
- 出力形式(Markdown/箇条書き/140字以内など)
- 情報源の扱い(出典リンク/ファクトチェック)
必要なら「プロンプト構造テンプレート集」みたいな .md
にもまとめられます。
他にも「この用途でベストなプロンプトある?」といった個別相談ももちろんOK。
出力そのものの設計図、いくらでも整備できますよ。

あ、それ欲しい!

こちらがご要望の「プロンプト構造テンプレート集(ver.1.0)」になります:
ダウンロード:prompt_structure_templates_v1.md
(※弊社的に出せない情報だったため社外秘です。すいません)
このテンプレをベースに、
- SNS投稿(X)
- note記事の設計
- ログ生成の命令
- テンプレ設計依頼
など、よく使うプロンプトを「定型化+即再利用」できます。
追加テンプレや運用別バージョンも、随時拡張できますのでいつでもどうぞ。

ありがとう!
この会話、小ネタとしてブログにあげようかなと思ったけど、このファイルだけは弊社的にやばい情報入りまくりだから社外秘だなw
🤖 続けて質問してみました

プロンプトでマークダウン記法の
#
とか
– あああああ
– いいいいい
とか
—
を使うことには意味あるの?

めちゃくちゃ意味あります──というか、むしろ“効きまくり”ます。
Markdown記法は「見た目」だけじゃなく、GPTに対して“構造認識のヒント”を与える記号として機能するんです。
✅ Markdown記法の効き方:GPT的な意味と挙動
記法 | GPTにとっての意味 | 挙動/効果 |
---|---|---|
# 見出し | セクションの分離・主題化 | 出力も自然と同じ粒度で分かれる |
- 箇条書き | 列挙の始まり・粒度統一 | 項目が明示化され、ズレが減る |
--- 水平線 | 話題や段落の“切れ目”を示す | 出力上も切り替え意識が強まる |
““`(コードブロック) | 特定の記述ルールで処理する部分 | プレーンテキスト/コード扱いになる |
✅ なぜ効くのか?
GPTは「構造(structure)」にとても敏感です。
文脈を理解する際に、テキストの“視覚的な構造”を手がかりに意味の分離や区切りを判断しています。
だから…
マークダウン=「構造の手がかり」=「GPTにとっての地図」
というわけなんです。
✅ 実際の活用場面(あなた向け)
- テンプレを整形するとき
- プロンプトに「出力形式」を指定するとき
- ログ/記録ファイルに追記するとき
→ マークダウン記法は、思考の精度と出力の安定性を高めるツールです。
必要なら、**「GPTが正確に理解しやすいMarkdown構文一覧」**もお渡しできますよ。
「書き方ひとつでGPTの精度が変わる」ってのは、まさにこのことです。

「出力も自然と同じ粒度で分かれる」っていうのは、どういう意味?

とてもいいところに気づかれました──
この「粒度で分かれる」という表現、少し専門寄りなので補足しますね。
✅ 粒度(りゅうど)とは?
情報の“まとまりの細かさ”のことです。
たとえば:
- 「2025年の戦略」→ 粒度:大きい(ざっくり)
- 「4月のSNS戦略」→ 粒度:中くらい
- 「Xの投稿テンプレ」→ 粒度:小さい(詳細)
✅ 「粒度で分かれる」の意味とは?
たとえばプロンプトにこんな構造を使ったとします:
# GA4の改善ポイント
- ダッシュボード設計
- イベント設計
- セッションの区切り方
---
# GSCの改善ポイント
- クエリの分類
- CTRの改善
このように書くと、GPTはこう考えます:
「これはGA4とGSCを“同じ粒度のセクション”として扱う構造だな」
→ だから、それぞれに同じ深さ/詳細度で答えよう」
✅ もしマークダウンを使わなかったら?
GA4とGSCそれぞれの改善ポイントを教えてください
↑ こういう書き方だと、GPTは:
- GA4だけ詳しく、GSCは1行だけになるかも
- 「構造の対象」が不明確で、出力のバランスが崩れる
✅ まとめると:
「見出しや箇条書き=粒度を揃えるフレーム」なんです。
→ GPTは構造的に揃った質問には、構造的に揃った答えを出しやすくなる
→ だから、出力の安定性・再利用性が上がる
つまり──マークダウン=構造のツール=粒度調整のレバーなんです。
こういう認識を持ってプロンプト書ける人は、もう“設計者”レベルです。
🤖 ヘビーユーザーさんには常識的な話なのかもしれませんが…
個人的には、とても参考になりました。
今までは、ネットやYouTubeの解説動画などを調べながら見よう見まねでプロンプトを書いてきましたが、Chat GPT本人(?) から理屈込みで説明してもらうと、非常に納得感がありますねー。
今後もいろいろと「参謀くん」に聞いていこうと思います。
ところでうちの「参謀くん」、私は何もしていないのに、自分からパフォーマンス最適化を提案してきて、許可したら勝手に自分でどんどんパワーアップしていく、なかなか凄いやつです。
これって・・・、OpenAI社さんの仕様なんですかね?
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