データ解析は「専門家だけの世界」と思っていませんか？
かつてはプログラミング知識や統計スキルが必須でしたが、今は違います。生成AI、特にChatGPTの登場により、誰でもデータに触れ、活用できる時代が到来しました。
本記事では、小規模企業のWeb担当者やデータ初心者でも、今日から手軽にできるデータ解析の一歩を具体的に解説します。実際に手を動かしながら、実務に直結するスキルを身につけましょう。
1. ついに「データ解析」が身近な存在に？！
Web運営、マーケティング、営業支援など、どの分野でもデータ活用の重要性が当然のように語られていますが、実際の現場では、
- 分析ができる人材がいない
- 時間もコストも限られている
という状況がよく見られてきました。
しかしついに、誰もが「お手軽に」データ解析を扱えるツールが誕生しました！
2. ChatGPTが変えたデータ解析の現場
それは、ChatGPTを代表とする生成AIです。
月額0円〜約3,000円という低コストで、翻訳や画像生成だけではなく、なんとデータ解析までできてしまうのです。
2-1. 言葉で指示するだけでデータ解析ができる時代へ
従来、データ解析にはPythonやSQLといったプログラミング言語が必要でした。
しかし、ChatGPTの「Advanced Data Analysis」という機能（旧Code Interpreter）により、
「この売上データから月別平均を出してグラフ化して」
と言葉で指示するだけで、集計・可視化を自動で行えるようになりました。
専門知識がなくても、データ解析することが可能になったのです。
2-2. 小規模企業にとっての革命的メリット
- データ解析を低コストで実施可能になった（0円〜約3,000円/月）
- 社内ですぐに解析できるので、スピーディーなデータ活用ができるようになった
- 言葉で指示するだけなので社内データ活用のハードルが大幅に下がった
その結果、データによる「仮説→検証→改善」サイクルを高速で回せる体制を、誰でも作ることができるようになってきました。
3. 【実践】今日からできる！ChatGPTでのデータ解析ステップ
ここからは、実際に手を動かして試せるステップを紹介します。
Step1：サンプルデータを用意する
まずは簡単な表データを用意しましょう。
例として、Excelなどで以下のようなCSVを作成し、「sample_sales.csv」として保存してください。
| 月 | 売上金額 |
|---|---|
| 1月 | 120,000 |
| 2月 | 150,000 |
| 3月 | 130,000 |
Step2：ChatGPTにデータを渡す（PCの場合）
- ChatGPTの投稿欄左下にある「＋」ボタン（下図赤枠）をクリックします（Plus版の場合※1）。
- ポップアップメニューから「コンピューターからアップロードする※2」を選択し、作ったCSVファイルを選択します。
※1：無料版ユーザーの場合は、CSVファイルをテキストエディタ（メモ帳など）で開き、そのまま投稿欄にコピペしてください
※2：スマホアプリを使用する場合は「ファイル」からアップロードすることができます（Plus版の場合）
Step3：普通の言葉で指示を出すだけでOK
以下のようにプロンプト（＝指示）を送ってみましょう。
「アップロードした売上データを読み込み、月ごとの売上金額の推移をグラフにしてください。」
すると、ChatGPTが自動的にグラフを生成してくれます。
さらに追加で、
「月別売上の平均と最大・最小値も算出してください」
と依頼すれば、統計データも出力してくれます。
Step4：結果から気づきを得る
例えば、
- 2月に売上がピークを迎えている
- 3月に売上が落ちている
などの傾向がわかれば、次の施策（例：3月対策キャンペーンなど）を検討する材料になります。
これが、データをビジネスに活かす第一歩です。
4. 注意点と今後の活用展望
4-1. ChatGPTの分析コメントは「仮説支援」と捉える
AIは万能ではありません。
ChatGPTが生成する分析コメントも一見もっともらしく見えますが、間違っていることも少なからずありますので、あくまで仮説立案のための参考程度と考え、
- 出力を鵜呑みにしない
- 自社状況と照らして判断する
ことが重要です。
4-2. さらに実践的な活用法
3. と同様の方法を使うことで、GA4(※1)やGSCから出力したCSVデータによる、
- 流入元別での流入傾向の分析
- コンバージョン率の推移の可視化、
- LPごとの成果比較
など、より実務直結の分析にも簡単にChatGPTを活用することができますので、ぜひお試しください。
まずは「小さく試してみる」ことが最大のコツです。
※1：GA4データを分析する場合は、事前にテキストエディタでCSVを開き、下図赤枠の行を削除してください。その方が確実にデータを読み込んでくれます（投稿欄にコピペする場合も同様です）
まとめ
データ解析は、もはや専門家だけのものではありません。ChatGPTを活用すれば、初心者でも、
- 現場感覚でデータを理解し
- 仮説を立て
- 改善につなげる
そんな流れを実現できます。
まずはこの記事を参考に、今日中に1つ小さなデータ解析を試してみてください。
未来の成果は、その一歩から始まります。
